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【売れるしくみのコラム No.002】買うのは得するため?損しないため?

公開日:2019年03月03日 カテゴリー:売れるしくみ タグ:

 

最近、アメリカのNYで「佃煮」が人気だそうである。

その独特の風味がチーズやワインなどと合うということもあるが、それ以上に佃煮をつくるためには、約3日間かかることが驚きになる。酒、味醂、醤油、生姜などでじっくりと煮込むというその手間隙に感動して買うようです。

たしかに、佃煮をパッと見ただけでは3日も掛けているとは思わないので、そうやって説明されるとびっくりします。そして、それだけ手間暇が掛かっているのだからおいしいに違いないと思います。そして、この佃煮を買って、友人たちとパーティをすれば盛り上がるに違いないと考えて買う。

作り手の味へのこだわり、長年培ってきた技能・技術、商品づくりに掛けた手間(労力)と暇(時間)に対する尊敬の念から感動して対価(お金)を払っている。そして、その対価によって、友人たちと共有する未来を得る。

 

購買心理には、利益の獲得と損失の回避の2つがある。佃煮は「おいしさ」「楽しみ」などの利益を獲得する購買である。

 

3月に入り、日照時間が延びてくるとUV対策グッズが少しずつ売れるようになる。もちろん、販売側のPRの影響も大きい。4~5月の紫外線量は7~8月よりも多いなどと言われると、気になってしまう。

そういえば、昨年は肌ケアを怠ったために、肌荒れになってしまった。

今年はUVケアの美白エッセンスやセラムなどを備えようと考え、SPFやPAもチェック、口コミも確認して買う。

 

こうした購買は、日焼けや肌荒れなどによって起こる損失を回避する購買である。

 

「利益の獲得」「損失の回避」の2つについて研究した行動経済学のプロスペクト理論が有名である。

プロスペクト理論は、2002年にノーベル経済学賞を受賞したカーネマン博士とトベルスキー博士が期待効用仮説に対する理論として1979年に展開したものである。

「損失の回避」のほうが「利益の獲得」より強いとするもので、要するに「得するより損したくない」のである。

 

こうした視点で自社の商品やサービスの期待効用について見直すと新たな発見があるかもしれない。

 

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北林弘行

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コメント

  1. よっしー より:

    100万円か0か…が1/2で獲得できるより、必ず10万円をもらう方を選びやすい…というアレの理論のことですね。

    マーケティングの話とは違うんでしょうけど、そういう理論を沿わない行動を選びがちな人たちもわずかながらいると思うのですが、そのような人は学問などで分類(カテゴライズ)されていたりするのでしょうか?

    • Cookai より:

      よっしーさん、コメントありがとうございます。
      プロスペクト理論は統計的解析による有意性の範囲内でしょう。
      ですので、理論に沿わない行動を選ぶ人はたくさんいると思います。
      ゲーム理論などが扱う範囲は、もう少し複雑な感じがします^^

  2. アカギ より:

    損を嫌うってのは、生物が生きるために獲得した気質なので、猿脳よりさらに、下にあるかも知れないですね、最強のエンジンかも知れません😃

    • Cookai より:

      アカギさん、コメントありがとうございます。
      なるほど、リスク回避は本能的なものってことですね!
      脳幹で判断するものと、前頭前野の解析によるものとがありそうな気もします。
      爬虫類的な脳か?人間脳か?どちらも興味深いです^^

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