【売れるしくみのコラム No.010】顧客のタイプ分析
業務向けの日用品の提案営業をしているAさん、顧客への提案でスムーズに商談が進む場合とそうでない場合がある。
担当者と話が盛り上がることで商談が成立することも多く、手応えを感じて2年続けてきた。しかし、先輩たちのような大きな案件にはなかなかつながらない。どうすれば規模の大きな案件を獲得できるのかを先輩にアドバイスを求めたが、場数、経験、人脈、運という話ばかりでどうもピンとこない。
相手を知ることについては自分なりにやってきたし、顧客の声に耳を傾けることもそれなりにできているつもりである。
しかし、これらを感覚的にやってきており、これまでのことを整理するにもなにを基準に考えればよいかわからない。自分は外交的で直観力が優位なタイプで行動力には自信がある。
Aさんにどのようなアドバイスをしようか。
2年で商談成約率が高いことや先輩からアドバイスを求める姿勢から、お客さまにも可愛がられるタイプのようだ。大きな案件が決まりづらいのは、先輩たちがいうように経験や人脈も大きな要素かもしれない。しかし、顧客分析や傾聴する力については、まだまだ改善の余地がありそうだ。
特に、顧客分析については、あまり得意とはいえなさそうである。顧客分析をするときにどのような切り口があるか。
よくある分析では、自己主張が強いか弱いか、分析的かノリがいいかの2つで判断する。①行動的で押しの強いコントローラー型、②周囲の雰囲気を大事にし自分の感情は控えるサポーター型、③分析的アプローチで冷静なアナライザ型、④人との活気を好みアイデアをバンバン出すプロモーター型、の4つに分類する。この分析を顧客に当てはめて考えるだけでもアプローチのしやすさは大きく変わる。
実際の商談ではプレゼンテーションとなることが多い。その場合は、相手がどのような点に価値を見出すかを考えておく必要がある。プレゼンテーションにおいて、人はプロセスを瞬間的に行っている。まず、視覚・聴覚・体感などを活用して情報を受けようとアンテナを張る。その受け取った情報を、直感・直観・記憶の目で照らし合わせて視る。視た内容を自身の価値基準で感じたり判断したりする。
提案前の短時間の世間話や雑談での受け答えの場を活かしながら、これらを見ておくことで商談レベルはグッと上がるはずである。
北林弘行
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