人はオファーを待っている。

オファーといっても「プロ野球の監督になりませんか？」とか「うちの会社のマネージャーとしてヘッドハンティングしたい」とか言うものとは少し違う。

ビジネスにおけるオファーは「提示、申し込み、申し出」を指すことが多い。

ここでいうオファーは「名刺交換」「提案」「条件提示」のときに言う決まり文句のことである。

たとえば、名刺交換のときに「一度、ランチでもいかがですか？」という人も結構いる。
また、提案の際に「ぜひ、当社の工場見学に来てください」と言われたり、販売の条件として「一週間以内に決済していただけるなら〇〇」などと言われたことはないだろうか。

提示された側は、こうしたオファーフレーズに対して意外に反応してしまう。

名刺交換、提案、販売などそれぞれの段階で異なるものの、一定の距離感に近づくために、目の前での言葉は話し手が思っている以上に響くのである。

また、こうしたシーンは、その人にとって何回もあるものではないために、よほど慣れた人でない限り新鮮に映る。

若手の営業マンや比率の低い女性からのオファーはより効果があがる傾向にある。

ベテラン営業マンであれば、自然に絶妙のタイミングを図ってやっていることであろう。

オファーフレーズを意識してみることで、商談の成功率が高まるのは間違いない。

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北林弘行

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